ヒアリ問題から考える輸入品という選択肢

2017年6月13日に環境省が、強い毒性を持つ外来種のアリ、「ヒアリ」を国内で初確認したと発表しました。

それから約1ヶ月ほどの間に、日本中の各貿易港や内陸部でも確認されたニュースが飛び交っています。

最初に発見されたのが尼崎ですが、何かしらの輸入品にくっついて国内に侵入したのはまず間違いなさそうです。

ここでちょっと環境省が報道発表した内容をおさらいします。

当該ヒアリは、中国広東省広州市の南沙港から出航した貨物船内のコンテナ(1個)の内部で発見されました。

経緯
5/15 中国広東省広州市の南沙港を出港。
5/20 兵庫県神戸市神戸港に到着、陸揚げ。5/25まで保管される。
5/26 兵庫県尼崎市において、コンテナから積み荷を取り出す際にアリのコロニーが発見される。通関業者から近畿地方環境事務所に報告。近畿地方環境事務所から通関業者に対し、アリのサンプルの送付と、コンテナの燻蒸消毒を依頼。
5/29 近畿地方環境事務所にサンプルが到着。専門機関に対し種の同定を依頼。兵庫県へ情報提供。
6/1 輸入業者が、神戸市にコンテナを移動させ、燻蒸消毒を開始(燻蒸剤は燐化アルミニウム)。
6/5 燻蒸消毒を終了。輸入業者がアリが全て死滅していることを確認。
6/9 専門機関により、サンプルがヒアリであることを確認。
参照:ヒアリ(Solenopsis invicta)の国内初確認について

ここで私が気になったのは、発見されたのがコンテナから積み荷を取り出す際にアリのコロニーが発見されたということ。

私の調査不足か分かりませんが、何が入っていたコンテナ内で発見されたのかが報道されていないように思います。

で、ふと私自身の過去の経験や仕事柄な立場から考察をしますと、「家具」ってありえるよな~って感じです。

家具業界は低価格化が一つの流れですから、よりコストを抑える為に海外の工場で作らせて輸入する会社が数多くあります。
また、オリジナル商品を卸売業者を通じて海外で作ってもらう家具屋さんもあるので、日本各地にそういった安価な家具が出回っているんですよね。

例えばネット通販で家具を物色していると、色々なお店から似たようなカウンターチェアーやソファー、カラーボックスが売られていることに気づかれた方もいらっしゃるかもしれませんが、実は同じ海外工場で作られているって事はよくある話です。

「あそこのソファとここのソファは同じ工場だよ」

みたいな会話はたまに業界の人同士であったりしますからね(´・ω・`)

工場はアジア諸国がほとんどですから、今回のヒアリ問題の侵入経路と輸入ルートは似通ってくるだろうなーといった感じです。

それに家具って様々な形状なので、ダンボールで梱包されていても中は結構空洞だったりします。
ソファとか椅子関係は特にそうです。
潜伏するにはもってこいですし、発見されづらいような気もしなくもありません。

私は家具業界の人間なので、今回こういった例を上げて輸入家具のお話をしましたが、報道がされていない以上、輸入品全てにそういったリスクがあることは間違いありません。

 

ヒアリ問題が現在大きく取り上げられていますが、輸入品を手にする、家に取り込むという事に関して、一度冷静に考える必要があるように感じました。

 

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